「このコーヒー、ちょっとすっぱい…?」
コーヒーの酸味には、フルーティーな香りとして楽しまれる“良い酸味”と、傷んだ豆や淹れ方のミスで生まれる“嫌なすっぱさ”の両方があります。
「酸味がある=すっぱい」とひとくくりにされがちで、「どれを選べばいいのかわからない…」と悩んでしまう人も多いはず。
「酸味の少ないコーヒー」と「酸味が強いコーヒー」の違いや味の傾向、すっぱさを感じる原因までわかりやすく解説していきます。
酸味の少ないコーヒーはどんな味?
「コーヒーは好きだけど、すっぱいのはちょっと苦手…」という方も、意外と多いのではないでしょうか?
コーヒーには“酸味”が強く出るタイプと、逆に“酸味をおさえた”タイプの2種類があります。
酸味の少ないコーヒーは「まろやかでコクがあり、落ち着いた味わい」が特徴です。
すっぱい刺激がない分、ブラックでも飲みやすく、深煎りならではの香ばしさやビター感が際立ちます。
また、酸味が控えめだとミルクや甘味とのバランスも取りやすく、ラテやカフェオレなどにしたときの相性も抜群。
「カフェで飲むようなあの優しいコーヒーが飲みたい」という方にもぴったりです。
苦味やコクが際立ちまろやかな口当たりが特徴
酸味の少ないコーヒーは、まず何よりも“コクのある深い味わい”が印象的です。
舌の奥にじんわり残るような苦味や、どっしりとしたボディ感があり、味に「丸み」が感じられます。
ダークチョコレートのようなビターな味わいと、口に広がる重厚感のある風味。
それでいて、舌を刺すような刺激は少なく、全体的にまろやかで優しい飲み口になります。
このまろやかさは、酸味のあるコーヒーに比べて、刺激が少なく落ち着いた味わいともいえます。
そのため、朝の目覚めというよりは、午後の一息や仕事終わりのリラックスタイムにぴったり。
飲みごたえがありながら、どこか安心感もあって、ブラックでも飲みやすく感じられる人も多いです。
一口ごとにほっと落ち着けるような印象を与えてくれるコーヒーです。
酸味が少ないと感じる理由は焙煎度と産地にある
コーヒーに酸味が出るかどうかは、豆の種類だけで決まるわけではなく、「焙煎度」と「豆の産地」が影響を与えます。
まず焙煎についてですが、浅煎りの豆は加熱時間が短いため、豆本来が持つ酸味が残りやすくなります。
中深煎りや深煎りになると、熱の影響で酸味成分が飛び、代わりに苦味や香ばしさが引き立ってくるのです。
つまり、焙煎が深くなるほど酸味は抑えられるというわけですね。
さらに、豆が育った産地の標高もポイント。
一般的に、高地で栽培された豆(エチオピアやケニアなど)は寒暖差の影響で酸味が強く出やすく、低地で育った豆(ブラジルやインドネシアなど)は、酸味よりも甘みやコクが強くなりやすい傾向があります。
「酸味が少ないコーヒーが飲みたい」と思ったら、深煎り×低地産地という組み合わせを意識するのが近道です。
スイーツやミルクと相性抜群な飲みやすさ
酸味の少ないコーヒーは、まろやかさとコクのある味わいから、スイーツやミルクとの相性がとにかく抜群です。
一方で酸味が強いコーヒーは、ケーキやお菓子の甘さとぶつかってしまい、せっかくのデザートタイムに合わないこともあります。
酸味が控えめであれば、チョコレートケーキのような濃厚スイーツと合わせても、苦味と甘みがちょうどよく溶け合います。
ミルクや砂糖を加えても味が濁りにくく、むしろ香ばしさとコクが引き立って、飲みやすさが一段とアップするのが特徴です。
カフェオレやカフェラテにしても、ベースに酸味が少ない方が味のバランスが整いやすく、ミルクの甘みやまろやかさをしっかり感じることができます。
「コーヒーは好きだけどブラックは苦手…」という方にも、飲みやすいタイプといえるでしょう。
酸味が苦手な人でも安心して楽しめる味わいとは
酸味が苦手な人にとって、コーヒーの選択はちょっとした“冒険”になりがちです。
カフェで今日のおすすめコーヒーが、「美味しそうと思ったのにすっぱくて飲めなかった…」という経験はないでしょうか?
スペシャルティコーヒーの名前に惹かれ、「フルーティー」とあったのに思った以上にすっぱくて驚いたなんてことも。
このような私みたいな方に試していただきたいのが、酸味の少ないタイプのコーヒーです。
深煎りの香ばしさとコクが際立つため、酸味がほとんど気にならず、コーヒー本来の“深み”を味わいやすいのが特徴です。
苦味はあっても“イヤなえぐみ”が少なく、まろやかで柔らかい風味が口の中に広がるので、初心者にもおすすめ。
朝の一杯というよりは、午後の休憩や夜の読書タイムなど、落ち着いた時間を過ごすパートナーとしても最適です。
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酸味が強いコーヒーはどんな味?
「コーヒーなのに、まるで果物みたいな風味!」そんな驚きをくれるのが、酸味が強いコーヒーです。
一般的に「すっぱい=飲みにくい」と思われがちですが、酸味のあるコーヒーには、爽やかで華やかな魅力が詰まっています。
浅煎りで高品質な豆には、柑橘類やベリーのようなフレッシュな酸味が含まれており、世界中のコーヒーファンに愛されています。
“良い酸味”であることが、スペシャルティコーヒーを好む方には欠かせない存在ともいえるのです。
「酸味が強いコーヒーって、どんな味なの?」「どういうときに選ばれているの?」という疑問にお答えしながら、好まれる理由を解説していきます。
柑橘系やベリーのようなフルーティーな風味が特徴
酸味が強いコーヒーをひと口飲むと、まるでフルーツのような香りと味わいが口いっぱいに広がります。
柑橘系のさわやかさ、ベリーのような甘酸っぱさ、トロピカルな果実感など、“コーヒーなのに果物みたい”と感じるほど。
豆本来の持つ風味成分が、焙煎によって引き出されるためで、「傷んでいる」「古い」といったネガティブな酸味ではありません。
むしろ高品質な豆ほど、個性的な酸味がはっきりと現れやすいのが特徴です。
「すっぱいけどおいしい!」と感じるのは、“フルーティーな酸味”がバランスよく香るとき。
酸味の質が良ければ、“すっぱい”ではなく“香り豊かで明るい”という表現がしっくりくるようになります。
フレーバーコーヒーが好きな方や、紅茶感覚でコーヒーを楽しみたい方にも人気の味わいです。
浅煎り・高地産の豆は酸味が強くなりやすい傾向
酸味がはっきり感じられるコーヒーには、いくつかの共通点があります。
まず焙煎度ですが、焙煎が浅いほど豆本来の味わいが残りやすく、酸味も豊かに表れます。
深煎りでは苦味や香ばしさが強くなりますが、浅煎り(ライトロースト)では繊細で軽やかな味わいが前に出てくるのです。
この浅煎りによって、レモンやベリーのような爽やかで明るい風味が際立ちやすくなります。
さらに、標高が高い地域で栽培された豆は気温差が大きく、成熟がゆっくり進むため、風味が複雑で豊かな酸味が生まれます。
エチオピアやケニアなどは、「高地産コーヒーの宝庫」として知られ、酸味のあるコーヒー好きから絶大な人気です。
深煎りになるほど酸味は飛んでいくため、酸味をしっかり感じたいなら「浅煎り×高地産」という組み合わせがベストです。
酸味が強い=高品質?スペシャルティコーヒーに多い
スペシャルティコーヒーと呼ばれる高品質な豆の多くには、“酸味の美しさ”がしっかり備わっています。
この酸味は“ギスギスしたすっぱさ”ではなく、果実のように明るくジューシーで、甘みとのバランスが取れているもの。
「甘みと調和した、上質な酸味」という意味で、“甘酸っぱさの完成度”が、スペシャルティ評価の大きな基準になります。
味に奥行きがあり、香りが複雑で、飲んだあとにも余韻が残るコーヒーには、決まってフレッシュな酸味が存在します。
万人受けする味ではないですが、ハマる人にとっては「もう他のコーヒーでは物足りない」と感じるほどクセになる魅力です。
酸味が強い=高品質なわけではありませんが、酸味を活かせる豆は、それだけで評価の対象になり得るのです。
すっきりとした味わいが好きな人に支持される
酸味の強いコーヒーは、「重たい味が苦手」「後味がスッと消える感じが好き」という人にぴったり。
濃厚でビターなコーヒーよりも、軽やかでさっぱりとした飲み心地を求める方に好まれる傾向があります。
暑い季節のアイスコーヒーや、水出しコーヒー(コールドブリュー)として飲むと、爽やかな酸味がよりクリアに感じられます。
まるで果実を使った飲み物のような透明感があり、ミルクを入れずにそのまま楽しむ人も多いのがこのタイプ。
紅茶やハーブティーが好きな人からも支持されやすく、「ブラックでも飲みやすい」「これが本当のコーヒーの味かも」と新しい発見があるはずです。
「朝からすっきりした味で目覚めたい」「口の中をリセットしたい」というシーンに寄り添ってくれるのが、酸味のあるコーヒーの大きな魅力です。
コーヒーがすっぱいと感じるのはなぜ?
コーヒーの“酸味”には「良い酸味」と「嫌なすっぱさ」の2種類があり、その違いを知っているかどうかで、味の印象は大きく変わってきます。
豆の種類や焙煎だけでなく、保存状態や淹れ方によっても味わいはガラリと変化するため、「すっぱくてまずい」と感じてしまう原因は、意外なところにあるかもしれません。
酸味の強いコーヒーが増えてきた今、「酸味=フルーティーでおいしい」という評価もありますが、実際に飲んでみると「これはちょっと飲みにくいかも」と感じる方もいるでしょう。
コーヒーの酸味が“すっぱい”と感じられる理由と、その対処法について解説していきます。
酸味とすっぱいは違う?コーヒーの味覚用語を整理
コーヒーの“酸味”と“すっぱさ”は似て非なるものです。
酸味とは、豆本来が持つ果実のような風味を指し、スペシャルティコーヒーでは「明るく華やか」として高く評価されます。
一方、すっぱさは「酸っぱすぎて飲みにくい」と感じる味のことで、多くは淹れ方や保存状態が原因です。
この違いを知らずに、「酸味があるコーヒー=すっぱい=まずい」と判断してしまうと、本来のおいしさを見逃してしまいます。
カッピング(プロの官能評価)でも酸味は高評価の対象となるほど、コーヒーの世界では大事なポイントなのです。
大切なのは、「良い酸味は、香りと甘みと調和して感じられる」という点。
味の輪郭がはっきりしながらもバランスが取れていると、「あ、これが酸味なんだ」と気づけるはずです。
豆の劣化・抽出ミスで「嫌な酸味」になることも
せっかく高級な豆を買ったのに「すっぱくて飲めなかった…」というときは、豆の劣化や抽出ミスが原因かもしれません。
コーヒー豆は空気に触れると劣化しやすく、密閉せずに常温保存していたり、開封後に長期間放置していたりすると、酸味ではなく“えぐみ”や“カビっぽさ”を伴うすっぱさが出てしまいます。
浅煎り豆を使っている場合、繊細な風味ゆえにちょっとした淹れ方のズレで“嫌な酸味”に変わってしまうことがあります。
また、抽出温度が低すぎたり、時間が短すぎると、旨味が出る前に酸味だけが先に抽出されてしまい、バランスの悪い仕上がりに。
「新鮮な豆を正しい方法で淹れる」だけで、すっぱさの印象は大きく変わります。
「すっぱい=豆の個性」ではなく、「すっぱい=状態が悪い」となっていないかの見極めが、失敗しないコーヒー選びのポイントです。
酸味の良し悪しを分けるのは「香りとバランス」
コーヒーに含まれる酸味が「おいしい」と感じられるか、「すっぱい」と不快に感じられるかの違いは、香りとの調和や全体の味のバランスにかかっています。
良質な酸味は、飲む前から漂う華やかな香りとリンクしており、口に含んだ瞬間に果実のような明るさやみずみずしさを感じさせてくれます。
しかもその酸味だけが突出するのではなく、後からくる甘みやコクと自然に調和するため、「ただ酸っぱい」ではなく「爽やかで心地よい」と感じられるのです。
一方、悪い酸味は香りが弱く、酸味だけが“浮いたように”出てきてしまうのが特徴。
苦味や甘みとのバランスが取れていないと、「味にまとまりがない」「飲みづらい」と感じてしまいやすくなります。
つまり、酸味を美味しく感じるには、その前後に続く香り・甘み・コクとの「なめらかなつながり」が欠かせません。
「すっぱい」ではなく「フルーティー」と感じられるとき、それはまさに“良い酸味”が活きている証です。
すっぱさを抑えるために見直したい淹れ方のポイント
コーヒーを淹れたときに「なんだかすっぱい…」と感じたら、豆そのものだけでなく抽出条件も見直してみましょう。
淹れ方のちょっとした違いが、味の印象を大きく左右することがあります。
まず見直したいのはお湯の温度です。
80~85℃といった低温で抽出すると酸味が強調されやすくなるため、90~95℃のやや高めの温度設定で淹れることで、苦味やコクが引き出され、バランスが整いやすくなります。
次に、粉の量と抽出時間もポイント。
粉が少なすぎたり、抽出時間が短すぎたりすると、旨味が出る前に酸味だけが先に抽出されてしまいます。
1杯分(約160~180ml)に対して中挽き10~12g、抽出時間は2分半~3分を目安にすると、まろやかさが際立ちます。
さらに、ドリップの際はゆっくりと注ぐことも大切。
勢いよくお湯を注ぐと味が偏りやすくなり、酸味が浮いてしまう原因に。
蒸らしを丁寧に、中心から「の」の字を書くように注ぐと、味に丸みが出やすくなります。
「この豆、酸味が強すぎるかも」と感じたときは、抽出方法を見直してみると美味しさを引き出してくれます。
酸味の少ないコーヒー豆の種類と選び方
コーヒーの酸味が苦手な方にとって、「酸味の少ない豆」を選ぶのは必須条件ですよね。
でも、「どんな豆を選べばいいの?」「パッケージのどこを見ればわかるの?」と悩んでしまう人も多いでしょう。
酸味の強弱はラベルに明記されていないことも多いため、産地・焙煎度・豆の特徴など、いくつかのポイントを見て判断する必要があります。
コーヒー豆の味わいは、産地や焙煎度、品種によって大きく変わりますが、「酸味が少ない」とされる豆には共通点もあるんです。
「酸味控えめで飲みやすい豆を見つけたい!」という方に向けて、代表的な産地や豆の特徴、選び方のコツを解説していきます。
ブラジル・インドネシアなど低酸味豆の代表産地
酸味の少ないコーヒー豆でおすすめなのが、ブラジルやインドネシアといった“低酸味タイプ”の産地です。
どちらもクセのない飲みやすさがあり、「コーヒーを始めてみたいけど、すっぱい味がちょっと…」という方にぴったりです。
ブラジル産のコーヒーは、苦味とコクのバランスが取れていて、口当たりがとてもなめらか。
ナッツやカカオのような香りもあり、食後のリラックスタイムやお菓子とのペアリングにも最適です。
一方、インドネシアの代表格「マンデリン」は、濃厚なコクと重みのある苦味が特徴。
酸味がほとんど感じられず、深煎りにすることでその味わいがさらに引き立ちます。
店頭や通販でも手に入りやすく、「酸味控えめ」「深煎り」「マイルド」といった表示を目印にすると、選びやすくなりますよ。
深煎りとの相性が抜群!コクのある味が魅力
コーヒー豆の味は焙煎の深さでも大きく変わります。
深煎りのコーヒーは酸味がぐっと抑えられ、チョコレートやローストナッツのような深みのある風味が生まれます。
そのため、苦味とコクをしっかり感じられる一方で、後味はまろやかで角の取れた優しさもあるのが特徴です。
ブラックで飲んでも口当たりが柔らかく、ミルクや砂糖を加えても味がブレにくいので、飲み方の幅も広がります。
ブラジルやインドネシアのような低酸味の豆は深煎りと相性が良く、ブラックはもちろんカフェラテやカフェオレにしてもバランスが崩れにくいのが嬉しいところ。
浅煎りのフルーティーな味が苦手な方は、豆の銘柄だけでなく「焙煎度」にも注目して選んでみてください。
「深煎り」「ダークロースト」と書かれている商品は、酸味が抑えられている可能性が高いですよ。
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まろやかで飲みやすい豆は初心者にも人気
コーヒーの酸味や苦味に抵抗がある方には、まろやかで飲みやすい豆のひと口目からやさしい口当たりが人気です。
まろやかさを生み出すポイントは、酸味が控えめで、なおかつ苦味が突出していない“バランス型”の豆であること。
中南米産の豆を中深煎りで仕上げたものに多く見られ、コクがありながらすっきり飲みやすいのが特徴です。
粉の状態で売られている市販の「マイルドブレンド」や「まろやか系」といった表示があるのも、初心者に人気の高いタイプです。
ミルクや砂糖とも合わせやすいため、「ブラックが苦手でも大丈夫かな?」と不安な方でも安心して楽しめます。
「最初はミルクありで、だんだんブラックも試したくなった」という声もよく聞かれます。
さらに、後味が軽やかなので、仕事中や食後などにもゴクゴク飲める心地よさも、多くの人に親しまれる理由です。
通販や店頭で酸味控えめな豆の見分け方と選び方
酸味の少ないコーヒーを選ぶには、3つのポイントを押さえるとスムーズに選べます。
まず1つ目は【焙煎度】です。
パッケージに「中深煎り」「深煎り」または「フルシティロースト」「フレンチロースト」と記載があれば、酸味はしっかりと抑えられています。
深く焙煎することで酸が飛び、代わりに苦味やコクが際立つのです。
2つ目は【産地】の情報。
酸味が控えめな豆は、「ブラジル」「インドネシア」「メキシコ」など、標高の低い温暖な地域で栽培される傾向があります。
これらの豆は、まろやかで落ち着いた風味が特徴です。
3つ目は【風味表現】。
商品説明に「ナッツ系」「チョコレートのようなコク」「重厚感」「ミルクと相性◎」などと記載されていれば、酸味の少ない豆を指している可能性大。
この3つを意識すれば、通販でも店頭でも「すっぱい失敗」はグッと減らせますよ。
酸味が少ない人気ブランド&豆ランキング
酸味が少ないコーヒー豆は、「どれを選べば間違いないか?」知りたくなりますよね。
通販や店頭で定番なのはもちろん、コーヒー好きのリピーターも多い人気豆ベスト3を紹介していきます。
第1位:ブラジル サントスNo.2
苦味とほのかな甘みが絶妙に調和した、やさしい味わいの代表格。
ナッツやミルクチョコのような香ばしさが広がり、ブラックはもちろんカフェオレにもぴったり。
クセが少ないので、コーヒー初心者にも非常に人気があります。
第2位:インドネシア マンデリン
しっかりとしたコクとスパイシーな香りが魅力の個性派。
深煎りに仕上げることで酸味はほぼ感じず、重厚感のある味わいがクセになります。
アイスコーヒーやエスプレッソにもおすすめされる、力強い豆です。
第3位:グアテマラ アンティグア
明るい酸味が特徴のグアテマラですが、深煎りにすることで苦味と甘みが際立ちます。
上品でまろやかなコクがあり、後味もすっきりしています。
ビターチョコやカラメルを思わせる風味もあり、ミルクとの相性も抜群です。
この3種は「酸味が少なく味に奥行きがある豆」として評価が高く、専門店でも常に売れ筋です。
店頭では試飲やスタッフのコメントを参考にすると、自分好みの酸味が少ないコーヒー豆に出会えますよ。
酸味が強いコーヒー豆の種類と選び方
酸味が強いコーヒーは、まるで果実のような華やかさとキレのある後味が印象的。
「コーヒー=苦い」というイメージを持つ方にとっては驚きかもしれませんが、スペシャルティコーヒーの世界ではこの“明るくクリアな酸味”こそが品質の証とされています。
酸味が強く感じられる豆の多くは、標高の高い地域で生産されています。
寒暖差の影響で糖分と酸がバランス良く育ち、軽やかでフルーティーな味わいを楽しめる豆に仕上がるのです。
選び方のコツは、「産地」だけでなく「焙煎度」「テイスティングノート」にも注目すること。
さらに、浅煎りで仕上げられた豆は酸味が強調されやすいため、まずはライトローストから試してみるのもおすすめです。
エチオピア・ケニアなど酸味系シングルオリジン
酸味が強いコーヒー豆といえば、まず思い浮かぶのがエチオピアやケニアなどアフリカ諸国のシングルオリジン。
標高が高く日中と夜間の寒暖差が大きいため、チェリー(コーヒーの実)がゆっくりと熟し、果実由来の酸がしっかり育まれます。
エチオピア産はフローラルで軽やかな酸味が特徴。
ジャスミンやベルガモットのような香りと、レモンティーを思わせる明るい酸がバランス良く広がります。
一方、ケニア産は濃厚でジューシーな酸味が魅力。
ブラックベリーや赤ワインに似たコクのある酸味が感じられ、複雑で奥行きのある味わいが楽しめます。
シングルオリジンとは、特定の地域や農園で収穫された豆のこと。
ブレンドでは味わえない“土地の個性”がそのまま味に反映されるため、酸味のバリエーションを知るにはうってつけです。
「酸味がすっぱいと感じるかどうか」は、この“明るさ”や“香り”とのバランスによっても大きく印象が変わるのです。
浅煎り好きに支持されるフローラル・ベリー系の香味
浅煎りコーヒーの魅力は、果実のようにみずみずしい酸味と花のような香りが際立つこと。
“フローラル”や“ベリー系”と表現される香味は、浅煎りファンにとってまさにごちそうです。
焙煎時間が短く豆の色が明るい浅煎りでは、生豆が本来持つ香味がダイレクトに感じられます。
例えば、エチオピアのウォッシュド(湿式精製)ではジャスミンやカモミールのような華やかさが、ナチュラル(乾式精製)ではストロベリーやブルーベリーを思わせる甘酸っぱさが広がります。
“軽やかな酸味×芳香”の組み合わせは、まるで紅茶のような感覚で楽しめるため、苦味が苦手な人や女性を中心に人気です。
一方で、温度変化によって風味が変化しやすいのも特徴。
時間とともに香りが立ち、酸味が柔らかくなるプロセスを楽しめるのも浅煎りの面白さです。
風味を最大限引き出すにはハンドドリップがおすすめ
酸味が魅力の浅煎りコーヒーを堪能するなら、ハンドドリップは外せません。
その理由は、湯温や抽出速度などを自分でコントロールできるため、繊細な香味をしっかり引き出せるからです。
浅煎り豆は内部の水分が多く焙煎度が低いため、お湯の温度や注ぎ方ひとつで味わいが大きく変化します。
高すぎる温度では酸味が飛び、低すぎると平坦な味になりがち。
そのため、やや高めのお湯を使い細く静かに注ぐことで、果実のような明るい酸味やフローラルな香りが際立ってきます。
また、抽出時間をやや長めにとることで、豆が持つ奥深い風味をしっかり抽出できます。
「お店で飲んだときは華やかだったのに、家で淹れるとぼんやり…」という経験がある方は、抽出の違いが影響しているのです。
浅煎り特有の繊細さは、雑味を出さず香りと酸味を美しく整える“丁寧なドリップ”でこそ、本領を発揮します。
酸味好きに選ばれる人気ブランド&豆ランキング
酸味が強いコーヒー豆には、“定番”と呼ばれるロングセラーがあります。
多くのコーヒーラバーに選ばれている人気の酸味系コーヒー豆ベスト3を、フレーバーの特徴と合わせて紹介します!
第1位:エチオピア モカ イルガチェフェ
「酸味といえばこれ!」といわれるほどの王道豆。
ジャスミンやシトラス、紅茶のような繊細な香りと透明感のある酸味が魅力です。
浅煎りで飲むとその華やかさがぐっと引き立ちます。
第2位:ケニアAA
ケニア豆の中でもグレードが高く評価されるAAランク。
カシスやブラックベリーのような果実感あふれる酸味が特徴で、厚みのあるボディも楽しめます。
「甘酸っぱさ」と「濃さ」のバランスが好評。
第3位:パナマ ゲイシャ
高級豆として名高いゲイシャ種は、レモングラスやベルガモットを思わせる香味で注目を集めています。
酸味の質がとてもクリーンで、スペシャルティコーヒー愛好家からの支持も根強い一品です。
これら3つは、どれも“ただ酸っぱい”のではなく、奥深い香りと味わいを併せ持った上質な酸味系豆です。
初心者はまずイルガチェフェやケニアAAから、通な方にはゲイシャをぜひ試していただきたいですね。
酸味の少ない&酸味が強いコーヒーまとめ
コーヒーの「酸味」は、決してマイナス要素ではなく、味わいや香りを構成する大切な個性のひとつです。
しかし、「すっぱくて苦手」「もっとまろやかなのがいい」と感じる方もいれば、「爽やかな酸味が好き」「フルーティーな味が好み」という方もいますよね。
今回の記事では、酸味の少ないコーヒーと酸味が強いコーヒー、それぞれの味の特徴から、代表的な豆の種類や選び方まで幅広く紹介しました。
酸味を抑えたいなら、ブラジルやインドネシアなどの深煎り豆。
逆に、酸味を楽しみたい方は、エチオピアやケニアの浅煎りを選ぶと満足度が高まります。
また、「コーヒーがすっぱい」と感じる原因には、豆の鮮度や抽出方法の影響もあるため、正しい淹れ方にも気を配ることが大切です。
「酸味がない方が飲みやすい」「酸味があるからおいしい」好き嫌いは分かれやすいですが、どちらにも魅力がありシーンや気分で楽しめるのがコーヒーの醍醐味です。